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離婚裁判の期間はどれくらい?平均期間・長引く原因・早期解決のポイントを弁護士が解説

離婚裁判の期間はどれくらい?平均期間・長引く原因・早期解決のポイントを弁護士が解説

「離婚調停が不成立になった。裁判になったらどのくらい時間がかかるのだろう」
「離婚裁判を検討しているが、仕事や生活への影響が心配だ」
離婚調停が不成立に終わり、離婚裁判への移行を検討されている方にとって、裁判期間の目安は事前に知っておきたい情報の一つです。最高裁判所の統計では、離婚訴訟を含む人事訴訟事件の平均審理期間は概ね1年前後とされていますが、争点の複雑さや証拠の状況によって実際の期間は大きく変動します。
本記事では、離婚裁判の平均期間から、長引く原因、早期解決のポイントまで詳しくまとめました。親権や財産分与、慰謝料など、具体的な争点ごとに期間の目安も解説します。

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離婚裁判の平均期間はどれくらいか

離婚裁判の期間を正しく理解することは、今後の生活設計や精神的な準備のために重要です。裁判全体の期間だけでなく、調停から裁判への移行を含めたトータル期間や、裁判所による違いについても把握しておきましょう。

離婚裁判の平均期間は約14ヶ月

最高裁判所が公表する令和4年度の司法統計によると、人事訴訟事件の平均審理期間は14.3ヶ月です。

ただし、この期間はあくまで人事訴訟事件全体(離婚訴訟を含む)平均値であり、事案の複雑さによって大きく異なります。 争点が少なく証拠が明確な場合は、約6〜8ヶ月程度で終了することもあるでしょう。 一方、親権や財産分与で激しく対立する場合は、2年以上かかるケースも珍しくありません。

出典:最高裁判所|家庭裁判所における家事事件及び人事訴訟事件の概況及び実情等(令和4年度)

離婚調停から裁判に移行した場合のトータル期間の目安

離婚調停が不成立となり裁判に移行した場合、調停期間と裁判期間を合わせたトータル期間を考慮する必要があります。 調停の平均期間は約6.5ヶ月、裁判の平均期間は約14ヶ月です。合計すると、約22〜24ヶ月程度が標準的な期間となります。

調停で十分に争点が整理されていれば、裁判での審理がスムーズに進むでしょう。 一方で、調停での主張が不十分だった場合、裁判で改めて証拠収集や主張整理が必要です。その結果、期間が延びる傾向にあります。調停段階で十分な準備をしておくことが、トータル期間の短縮につながるでしょう。

出典:最高裁判所|家庭裁判所における家事事件及び人事訴訟事件の概況及び実情等(令和4年度)

離婚裁判の基本的な流れと各ステップの期間

離婚裁判は複数の段階を経て進行します。 各ステップにかかる期間を理解しておけば、全体のスケジュールを把握でき、適切な準備が可能です。

訴状提出から第1回口頭弁論までの期間

離婚裁判は、原告が家庭裁判所に訴状を提出することから始まります。 訴状が受理されてから第1回口頭弁論期日が指定されるまで、通常1〜2ヶ月程度かかるのが目安です。

手続きの段階 内容 期間の目安
訴状の準備・作成 弁護士と相談し訴状を作成 2〜4週間
訴状の提出 家庭裁判所に訴状を提出
訴状の審査・送達 裁判所が訴状を審査し、被告に訴状副本を送達 1〜2週間
答弁書の提出期間 被告が訴状を受け取り、答弁書を提出 2〜3週間
第1回口頭弁論期日の指定 裁判所が第1回期日を指定 訴状提出から1〜2ヶ月後

この間、裁判所は訴状の内容を審査し、被告に対して訴状副本を送達します。 被告は訴状を受け取った後、答弁書を提出する必要があり、通常2〜3週間の期間が与えられる仕組みです。

第1回口頭弁論期日では、原告と被告双方の主張の概要が確認されます。 争点が明確になり、今後の審理方針が決まるのがこの段階です。訴状提出前の準備期間も考慮に入れると、弁護士との相談から第1回期日まで2〜3ヶ月程度を見込んでおくとよいでしょう。

口頭弁論期日の間隔

第1回口頭弁論以降は、通常1〜2ヶ月に1回のペースで期日が開かれます。 各期日の間隔は、証拠の準備状況や当事者・代理人の都合によって調整される流れです。

口頭弁論では、主張書面の陳述や証拠の提出、争点の整理などが行われます。 事案が複雑な場合には、準備書面の作成に時間がかかるため、期日の間隔が長くなることがあるでしょう。

平均的な離婚裁判では、4〜6回程度の口頭弁論期日が開かれ、全体としてはおおむね6〜12ヶ月程度の期間が必要となる仕組みです。裁判所の繁忙状況によっては、期日の調整に時間がかかることもあります。 特に年末年始や年度末は裁判所のスケジュールが立て込みやすいため、注意が必要です。

証拠調べ・本人尋問・和解協議にかかる期間

主張と証拠の整理が終わると、証拠調べの段階に移ります。 書証の取り調べは比較的短時間で終わることが多い一方、証人尋問や本人尋問には別途期日が設定される流れです。

本人尋問は通常1回の期日で実施され、原告と被告それぞれについて行われます。 1人あたり主尋問20分・反対尋問20分の合計40分の時間が割り当てられることが一般的です。証人尋問が必要な場合は、さらに別の期日が設定されることもあり得ますが、そもそも証人尋問が必要となるケースは滅多にありません。

和解協議は、審理の途中段階でいつでも行われる可能性があります。 裁判所が和解を勧告し、当事者が応じる場合、別途和解期日が設定される仕組みです。これらの手続きを含めると、証拠調べから判決までに3〜6ヶ月程度かかることがあります。

判決・和解成立までにかかる期間

すべての審理が終了すると、裁判所は判決を言い渡します。 最終の口頭弁論期日から判決言渡しまで、通常1〜2ヶ月程度の期間がある流れです。

この間に裁判官は双方の主張と証拠を総合的に検討し、判決書を作成します。 事案が複雑な場合には、判決書の作成に時間がかかることもあるでしょう。

もし和解が成立する場合には、合意が調った時点で直ちに調書が作成されます。 和解調書は判決と同じ効力を持つため、確定を待つことなく、その時点から効力が発生する公文書です。

判決に不服がある場合は、判決書の送達を受けてから2週間以内に控訴することができます。 控訴がなければ判決が確定し、離婚が成立する流れです。和解の場合は控訴の問題が生じないため、比較的早い段階で問題を解決できるでしょう。

離婚裁判の期間が長引く主な原因

離婚裁判が平均期間を大きく超えて長期化するケースがあります。あらかじめ期間が長引く主な原因を把握し、状況に応じた対応や、可能な範囲での回避策を検討しておきましょう。

争点が多い・複雑(親権・財産分与・慰謝料など)

離婚裁判では、争点が多くなるほど審理に時間を要する傾向があります。離婚そのものの可否だけを争う場合と、親権・財産分与・慰謝料・年金分割などすべてを争う場合では、期間に大きな差が生じる仕組みです。

争点が多い場合に期間が長期化する主な理由は以下のとおりです。

  • 各争点について主張を整理し、証拠を提出する必要がある
  • 争点ごとに証拠調べが必要になり、期日の回数が増加する
  • 準備書面の作成回数が増え、各期日の間隔が長くなる
  • 複数の争点が絡み合い、一つずつ順番に審理する必要がある

特に財産分与では、専門的な調査が必要になることがあります。具体的には以下のようなケースです。

  • 不動産の評価額の算定(不動産鑑定士への依頼)
  • 事業資産の査定(税理士や会計士による評価)
  • 株式や投資信託の時価算定
  • 退職金の見込額の計算
  • 相手方の隠し財産の調査

こうした調査には数ヶ月単位の時間がかかることも珍しくありません。複数の争点が絡み合っている場合には、ある争点の判断が、ほかの争点の結論に影響を及ぼすこともあります。 そのため、争点を一つずつ順番に審理せざるを得ず、全体の期間が延びる傾向にあるのです。

相手方が非協力的(欠席・書面不提出・引き延ばしなど)

相手方が裁判に非協力的な態度をとると、手続きが大幅に遅れることがあります。 期日に欠席したり、答弁書や準備書面を提出しなかったりする場合、審理が進まなくなる状況です。

裁判所は相手方に対して書面の提出を促したり、次回期日を指定したりしますが、強制力には限界があります。 相手方が意図的に手続きを引き延ばしているケースでは、想定以上に時間を要することもあるでしょう。

非協力的な行為 審理への影響 対応方法
期日への欠席 審理が進まず、次回期日の設定が必要 裁判所を通じて出席を促す
書面不提出 相手方の主張が不明確で争点整理が困難 裁判所を通じて提出を促す
証拠の隠匿 事実認定が困難になり、調査に時間がかかる 調査嘱託や文書提出命令の申立て
連絡拒否 和解協議が進まない 裁判所を通じた意思確認

そのため相手方の非協力に対しては、弁護士と連携して適切な手段を講じることが重要です。

証拠不足で追加の調査・主張整理が必要

離婚裁判では、主張を裏付ける十分な証拠が不可欠です。 証拠が不足している場合、追加の調査や証拠収集が必要となり、期間が延びる可能性があります。

証拠不足により期間が延びる主なケースは以下のとおりです。

  • 配偶者の不貞行為の証拠が不十分で、通信記録等の取得が必要になる
  • 相手方が財産を隠している疑いがあり、銀行口座の照会や不動産登記の調査が必要になる
  • DVやモラハラの証拠が少なく、医療機関の診断書や第三者の証言が必要になる
  • 親権争いで子どもの生活状況について家庭裁判所調査官の調査が必要になる

例えば、配偶者の不貞行為を主張する場合、具体的な日時・場所・相手方を特定し、証拠を提出しなければなりません。 通信記録等の取得など、証拠収集に数ヶ月かかることもあります。

財産分与では、相手方が財産を隠している疑いがある場合、銀行口座の照会や不動産登記の調査が必要です。 調査嘱託や文書提出命令などの手続きを利用しますが、これにも時間がかかります。

証拠が不十分なまま主張を続けると、裁判所に認められない可能性があるため注意が必要です。 そのため、十分な証拠を揃えるための準備期間が、結果として裁判全体の期間を長引かせる要因になることもあるでしょう。期間をできるだけ短縮するためには、訴訟提起前に弁護士と相談し、必要な証拠を事前に準備しておくことが重要です。

裁判所の期日調整・繁忙状況による影響

裁判所の事件数や裁判官のスケジュールも、期間に影響を与える要因です。 特に都市部の家庭裁判所は取扱件数が多く、期日の調整に時間がかかる傾向があります。

裁判所の事情により期間が延びる主な要因は以下のとおりです。

  • 都市部の家庭裁判所は事件数が多く、期日の調整に時間がかかる
  • 年度末や長期休暇前後は裁判所のスケジュールが混み合い、期日の間隔が長くなる
  • 裁判官の異動時期(4月)に担当裁判官が変わると、事件記録の読み込みに時間がかかる
  • 当事者や代理人弁護士の予定が合わず、次回期日が数ヶ月先になることがある
  • 裁判官の急な体調不良や欠席により、期日が延期される

特に、年度末や長期休暇の前後といった時期は、裁判所全体のスケジュールが立て込みやすく、通常よりも期日の間隔が空くことがあります。

裁判官の異動時期(4月)には、担当裁判官が変わることがあるでしょう。 新しい裁判官が事件記録を読み込むための時間が必要となり、次回期日まで間隔が開く場合があります。

さらに、当事者や代理人弁護士の都合も、期日調整に影響する要素です。 双方の予定が合わない場合、次回期日が数ヶ月先になることもあり得ます。

こうした外部要因は完全にコントロールできませんが、早めの期日調整や柔軟なスケジュール対応を行うことで、影響をできる限り抑えることが可能です。

特に期間がかかりやすい争点と注意点

離婚裁判の中でも、特定の争点は審理に長期間を要する傾向があります。 これらの争点について、期間がかかる理由と注意点を理解しておくことが重要です。

親権・監護権を争うケース(家庭裁判所調査官の関与など)

親権や監護権を争う場合、子どもの利益を最優先に判断する必要があるため、審理は慎重に進められます。 このようなケースでは家庭裁判所調査官による調査が実施されることが多く、調査開始から報告書の提出までに数ヶ月を要することもあるのが実情です。

調査官は、両親の養育環境、子どもの生活状況、子ども自身の意向などを総合的に調査します。 その際には、家庭訪問や子どもとの面接、学校や保育園への聞き取りなど、さまざまな方法で調査が行われる仕組みです。

調査結果は報告書としてまとめられ、裁判所の判断に大きな影響を与える重要な資料となります。 調査官の意見を踏まえた上で、さらに本人尋問や証人尋問が行われることもあるでしょう。

親権をめぐる争いでは、感情的な対立が激しくなりやすく、和解が成立しにくい傾向があります。 そのため、判決まで進むケースが多く、結果的に期間が長期化することになりかねません。子どもの福祉を第一に考え、建設的な主張と証拠の提出を心がけることが重要です。

出典:法務省|親権者

高額・複雑な財産分与が問題となるケース

財産分与の対象となる財産が多額であったり、複雑な構成になっていたりする場合、審理に時間を要する傾向があります。 不動産、株式、退職金、保険解約返戻金など、評価方法が異なる財産を適切に算定する必要がある状況です。

不動産の評価では、不動産鑑定士による鑑定が必要になることがあります。 鑑定を実施する場合、鑑定人の選任や資料収集の状況にもよりますが、数ヶ月単位の期間と数十万円規模の費用が発生することも想定しておかなければなりません。

財産の種類 必要な期間 主な調査方法
自宅不動産 1〜2ヶ月 不動産査定、不動産鑑定
上場株式 数日〜1週間 市場価格の確認
非上場株式 3〜6ヶ月 会計士による企業価値評価
退職金 1〜2ヶ月 勤務先への照会、退職金規程の確認

財産分与では、どの財産を分与対象とするか、どのような割合で分けるかについても争いになります。 特有財産と共有財産の区別や、寄与度の評価など、法的な論点も多岐にわたる状況です。財産分与の争点を事前に整理し、必要な証拠を準備しておくことが、裁判期間を短縮するうえで重要なポイントとなるでしょう。

出典:法務省|財産分与

不貞行為などの有責性を争うケース(証拠の有無・質)

配偶者の不貞行為やDVなどの有責性を主張する場合には、その内容を裏付ける具体的な証拠が不可欠です。 証拠の収集や提出に一定の時間がかかるため、結果として審理期間が延びる傾向にあります。有責性を立証するために必要な主な証拠と、その収集にかかる期間は以下のとおりです。

有責事由 必要な証拠 収集期間の目安
不貞行為 ホテルの出入り写真、メールやLINEのやり取り、クレジットカードの利用明細、探偵調査報告書 数週間〜数ヶ月
DV 診断書、傷の写真、警察への相談記録、保護命令の記録 1〜3ヶ月
モラハラ 診断書、録音データ、日記やメモ、第三者の証言、カウンセリング記録 2〜6ヶ月
悪意の遺棄 別居の経緯を示す証拠、生活費未払いの記録、相手方の所在を示す資料 1〜2ヶ月

不貞行為の証拠としては、ホテルの出入り写真、メールやLINEのやり取り、クレジットカードの利用明細などが必要です。 探偵による調査が必要な場合、数週間から数ヶ月の調査期間を要することもありますが、離婚裁判が始まってから探偵を雇ってもあまり意味がありませんので、離婚に向けた手続を開始する前に探偵の調査報告書を入手することをお勧めいたします。

一方、DVやモラハラに関する証拠は、より収集が困難になりやすい傾向です。 診断書、警察への相談記録、日記やメモ、第三者の証言など、複数の証拠を組み合わせて立証する必要があります。

相手方が有責性を否定する場合には、証拠の信用性をめぐって争いが生じやすくなるでしょう。 証拠の真偽や解釈について、詳細な主張と反論が繰り返されることになり、審理が長期化する要因になります。

有責性が認められるかどうかは、慰謝料の金額だけでなく、親権の判断にも影響し得る重要なポイントです。 そのため、当事者双方が徹底的に争う傾向があり、和解が難しくなるケースも少なくありません。有責性を主張する場合は、提訴前に十分な証拠を収集し、弁護士と綿密な戦略を立てることが重要です。

離婚裁判の期間をできるだけ短縮するためのポイント

離婚裁判を長期化させないためには、事前の準備と戦略的な対応が不可欠です。 ここでは、期間短縮のための具体的なポイントを解説します。

提訴前に整理しておくべき主張・証拠をおさえて準備しておく

裁判を有利に進め、期間を短縮するためには、提訴前の準備が最も重要です。 あらかじめ主張の方向性を整理し、必要な証拠を事前に収集しておくことで、審理がスムーズに進みやすくなります。

準備すべき主な事項は以下のとおりです。

  • 離婚原因を明確にし、それを裏付ける具体的な事実を時系列で整理する
  • 財産分与の対象となる財産をリストアップし、評価額を把握する
  • 親権を主張する場合、日常的な養育実績を示す記録を整理する
  • 慰謝料を請求する場合、有責性を立証する証拠を収集する
  • 婚姻費用や養育費の算定に必要な収入資料を準備する

証拠収集では、以下のような資料が重要になります。

争点 必要な証拠 入手方法
離婚原因 メール、LINE、日記、第三者の証言 保存されている記録の整理、証人の確保
財産分与 通帳、不動産登記簿、株式取引記録、保険証券 金融機関への照会、登記事項証明書の取得
親権 育児日記、学校との連絡記録、医療記録 日常記録の整理、学校や病院からの書類取得
慰謝料 不貞の証拠、DVの診断書、警察への相談記録 探偵調査、医療機関での診断、警察への相談

弁護士に早期に相談するなど、どのような証拠が必要かを確認しておくことが重要です。 提訴後に証拠が不足していることに気づくと、追加の収集に時間がかかることがあります。

「争う点」と「譲れる点」を事前に明確化しておく

離婚裁判では、すべての点について徹底的に争うと、手続きが長期化し、その分費用も大きくなりがちです。 本当に重要な争点とそうでない点を見極め、柔軟に対応する姿勢を持つことが、結果的に早期解決につながる場合もあります。

例えば、親権は絶対に譲れないが、財産分与では一定の譲歩が可能というケースもあるでしょう。そのような場合、財産分与で歩み寄ることで、全体として早期の和解につながる可能性があります。 あらかじめ優先順位を明確にしておくことで、和解協議の場面でも迅速な判断がしやすくなります。

争点の整理では、以下のような観点から検討するとよいでしょう。

  • 絶対に譲れない点(親権、DV・不貞への制裁など)
  • 希望はあるが、条件次第で譲歩可能な点(財産分与の割合、慰謝料額など)
  • こだわりがなく、相手方の主張を受け入れてもよい点(細かな動産の分配など)

和解の可能性を常に視野に入れておくことも、重要なポイントです。 裁判所から和解勧告がなされた場合に備え、あらかじめ受け入れ可能な条件や落としどころを整理しておくと、迅速な判断がしやすくなります。

和解による解決は、判決を待つよりも早期に紛争を終結できるのがメリットです。 また、双方が合意した内容であるため、判決による解決よりも、履行される可能性が高くなる解決方法です。

出典:裁判所|離婚訴訟を提起する方へ

離婚裁判の期間中の生活・お金・子どもの問題

離婚裁判が長期化する場合、その期間中の生活をどう維持するかが重要な課題となります。 特に経済面や子どもとの関係については、早い段階で具体的な対策が必要です。

期間中の生活費はどうなるのか(婚姻費用分担請求)

離婚裁判中であっても、法律上は婚姻関係が継続しているため、婚姻費用を分担する義務があります。 別居中で収入の少ない側の配偶者は、相手方に対して婚姻費用の支払を請求することができます。

婚姻費用には、生活費、住居費、子どもの養育費、医療費、教育費などが含まれます。 金額は夫婦それぞれの収入と子どもの人数・年齢によって算定されます。裁判所が公表する「養育費・婚姻費用算定表」を基準として、適正額が決定されます。 相手方が任意に支払わない場合には、家庭裁判所に婚姻費用分担請求の調停を申し立てることも検討しましょう。

手続き 内容 期間
調停申立て 婚姻費用の支払を求める調停を申し立てる 申立てから1〜2ヶ月で第1回期日
審判 調停不成立の場合、審判で金額が決定される 調停不成立から1〜2ヶ月で審判
強制執行 支払われない場合、給与差押えなどが可能 審判確定後すぐに申立て可能

婚姻費用は、請求した時点から発生するため、早めに手続きを開始することが重要です。 離婚裁判と並行して、婚姻費用の調停を進めることも可能ですが、別居後速やかに手続きを開始することをお勧めします。

別居中の面会交流・子どもとの関わり方

離婚裁判中に別居している場合、子どもと離れて暮らす親は面会交流を求めることができます。 面会交流は子どもの健全な成長のために重要であり、原則として認められる権利です。

面会交流の頻度や方法については、まず当事者間で協議します。 合意できない場合は、家庭裁判所に面会交流の調停を申し立てることも検討しましょう。面会交流の実施にあたっては、以下のような点に配慮が必要となります。

  • 子どもの年齢や意向を尊重する
  • 子どもの生活リズムを乱さない日時設定をする
  • 面会場所は子どもが安心できる場所を選ぶ
  • 相手方への批判や離婚問題について子どもに話さない
  • 約束した面会交流は確実に実施する

一方で、DVやモラハラがあった場合など、直接の面会交流が適切でないケースもあります。 このような場合、第三者機関を介した面会交流や、手紙・写真のやり取りなど、間接的な交流方法が検討されるでしょう。

面会交流の実施状況は、親権者の判断においても考慮される要素です。 子どもの利益を最優先に考え、柔軟に対応することが求められます。

生活費・住居費の確保と家計管理のポイント

離婚裁判が長期化すると、経済的な負担が増大します。 裁判費用や弁護士費用に加え、別居している場合は二重の生活費が発生することもあるためです。そのため、裁判期間中の生活を安定させるためには、主に以下のような方法で、生活費を確保するための行動や家計管理が必要となります。

  • 婚姻費用分担請求により相手方から生活費を受け取る
  • 自身の収入を増やすため、就職や労働時間の増加を検討する
  • 実家や親族の支援を受ける
  • 公的支援制度(生活保護、児童扶養手当など)の利用を検討する
  • 住居費を抑えるため、公営住宅や安価な賃貸物件への転居を検討する

公的支援として、児童扶養手当は月額最大44,140円(2023年度)のほか、ひとり親家庭の医療費助成や住宅手当などの利用が可能です。お住まいの自治体の福祉窓口に相談することで、離婚成立前でも利用可能な制度について具体的な案内を受けることができます。

生活に困窮している場合は、生活保護の申請も一つの選択肢です。生活保護は、憲法で保障された権利であり、最低限度の生活を保障する制度になります。経済的な不安が大きくなる前に、早めに家計の見直しと公的支援の活用を検討することが大切です。

出典:厚生労働省|ひとり親家庭の支援について

離婚裁判の期間に関するよくある質問

離婚裁判は最短どれくらいで終わることがありますか?

離婚裁判の期間は、事案の内容や相手方の対応によって大きく異なるのが実情です。 争点が少なく、提出すべき証拠が明確で、相手方も争わない場合、6ヶ月程度で終了することもあります。

例えば、長期間の別居により婚姻関係が完全に破綻しており、双方が離婚に合意している場合です。 財産分与や親権についても大きな争いがなければ、数回の期日で和解が成立する可能性があります。

早期解決のためには、以下のような条件が揃うことが理想的です。

  • 双方が離婚に合意している
  • 親権について争いがない、または既に監護実績が明確
  • 財産分与の対象財産が少なく、評価も明確
  • 慰謝料請求がないか、金額について合意できる
  • 相手方が期日に出席し、書面も適切に提出する

ただし、これらの条件がすべて揃うケースは実際には少なく、多くの場合は1年前後の期間を要します。

途中で和解した場合、期間や費用はどの程度変わりますか?

和解により解決した場合、判決まで進むケースよりも、期間と費用の両面で有利になります。 和解は審理の途中でいつでも成立する可能性があり、成立すればその時点で裁判が終了するのが基本です。

例えば、通常であれば12ヶ月かかる裁判でも、6ヶ月目に和解すれば、半分の期間で終了することになります。 期日の回数が減ることで、弁護士費用が削減できるのもポイントです。

さらに和解のメリットは期間と費用だけではありません。 双方が合意した内容であるため、判決よりも柔軟な解決が可能です。

項目 和解 判決
解決までの期間 比較的短い(数ヶ月短縮される可能性) 最後まで審理が必要
弁護士費用 期日回数が減り、費用も削減 すべての期日分の費用が発生
内容の柔軟性 双方の合意により柔軟な解決が可能 法律に基づく判断のみ
履行の確実性 合意内容のため履行されやすい 不服がある場合履行されにくい
控訴の可能性 和解には控訴がない 判決には控訴の可能性がある

和解を検討する際は、弁護士と相談しながら、自分にとって受け入れ可能な条件かどうかを慎重に判断することが重要です。

裁判の途中で取り下げたり、調停に戻したりできますか?

離婚裁判は、原告が訴えを取り下げることで終了させることができます。 ただし、被告が本案について準備書面の提出等をした後は、被告の同意が必要です。

裁判所が途中で調停に戻すことはありますが、当事者の意向で調停に戻すことはできません。

訴えの取り下げを検討すべきなのは、以下のようなケースです。

  • 相手方と話し合いができる状況になり、調停での解決が見込めるようになった
  • 裁判を継続する経済的・精神的余裕がなくなった
  • 離婚そのものを再考したい状況になった

訴えを取り下げる際は、今後の方針を十分に検討することが重要です。 弁護士費用の精算や、婚姻費用の取り扱いなど、実務的な問題も発生します。取り下げるかどうかの判断は重要な決断であるため、弁護士と十分に相談した上で結論を出すようにしましょう。

裁判が長引くことで不利になることはありますか?

裁判が長引くこと自体が直ちに不利になるわけではありませんが、いくつかの注意点があります。まず、婚姻費用を支払っている側にとっては、離婚成立まで婚姻費用の支払義務が継続するため、長期化するほど経済的負担が大きくなります。

一方で、婚姻費用を受け取っている側にとっては、裁判中も生活費が確保されるメリットがあります。 ただし、精神的なストレスや子どもへの影響を考えると、長期化は必ずしも望ましいとは言えません。

証拠の保全という観点では、時間が経過するほど証拠が散逸したり、記憶が曖昧になったりするのもリスクのひとつです。 重要な証拠はできるだけ早い段階に確保し、適切に保管しておきましょう。

さらに、裁判が長期化すると、精神的な疲弊により、不利な条件でも早期解決を望んでしまうことがあります。 こうした心理状態を避けるためにも、弁護士などの専門家による適切なサポートを受けながら対応することが大切です。

まとめ|離婚裁判の期間を理解し、早期に適切な準備と相談を行おう

離婚裁判の平均期間は14ヶ月程度ですが、争点の複雑さや相手方の対応によって大きく変動します。 調停から裁判への移行を含めると、トータルで2年近くかかるケースも少なくありません。

裁判が長引く主な原因は、争点の多さや相手方の非協力、証拠不足、裁判所の繁忙状況などです。 特に親権や複雑な財産分与、有責性の立証が絡む場合は、審理に時間がかかる傾向があります。

期間を短縮するためには、提訴前の十分な準備が最も重要です。 主張すべき点を整理し、必要な証拠をあらかじめ揃えておくことで、審理がスムーズに進みやすくなります。

また、すべての点で徹底的に争うのではなく、優先順位を明確にして柔軟に対応することも重要です。 和解による早期解決も常に視野に入れながら、戦略的に裁判を進めましょう。

裁判期間中の生活費や子どもとの面会交流についても、適切な手続きを通じて権利を確保することができます。 婚姻費用分担請求や面会交流の調停など、必要な手続きを並行して進めることが大切です。

「弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所」では、離婚裁判の戦略立案から書面作成、期日対応まで、総合的にサポートしています。豊富な解決実績を持つ弁護士が、あなたの状況に合わせた最適な方法を丁寧にご提案し、できるだけ早期の解決を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

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