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養育費の支払義務
アメリカでは養育費の支払が終わる子の年齢は州によって異なりますが、ニューヨークでは、親は子が21歳になるまで養育費を負担しなくてはなりません。
もっとも、監護の終了事由(結婚、軍隊への入隊、子が自活できるだけのフルタイムの仕事に就いたこと、子が親による合理的な指導に従うことを拒絶したこと等)が生じ、裁判所により監護の終了宣言がされた場合は、子が21歳未満であっても養育費の支払義務はなくなります。
他方で、子が21歳になった時点ではまだ大学生である場合は、養育費の支払も22歳や22歳半まで延長されることがあります。
養育費の算定方法
1988年に成立した連邦家族支援法は、各州において養育費算定のための算定式を作成すること等を定めており、1989年、ニューヨーク州もこれに従って子の養育費算定基準を導入しました。ニューヨーク州では、この養育費算定基準に両親の収入や子の人数等の要素を当てはめ、養育費を算出するのが一般的です。
養育費の支払確保
⑴ 裁判所による支払確保の手段
裁判所は、養育費の支払を怠った者に対して、さまざまな制裁や履行確保の手段をとることができます。
まず、裁判所は、裁判所による養育費に関する命令に違反して支払を怠った者に対し、滞納金額を支払うよう直接命じることができます。滞納が故意である場合は、遅延利息や権利者の弁護士費用についても支払を命じることが可能です。
さらに、義務者が裁判所による養育費に関する命令を故意に無視する等、悪質性がより高い場合は、裁判所侮辱を認定して義務者に罰金、収監といった制裁を与えることもできます。もっとも、ここでの収監はあくまでも養育費の支払確保のための手段として位置付けられており、平日に収監すると義務者が失職してかえって養育費の支払に支障を来すおそれがあるため、収監は休日のみとする等の工夫がされることもあります。
また、裁判所は、支払を怠った義務者の運転免許、職業上の資格、ビジネスに必要な許認可等を停止させることも可能です。このような資格の停止は、義務者の日常生活や社会活動、経済活動に大きな打撃を与えるため、養育費不払いに対する強力な抑止力として機能しています。
また、将来的に養育費の支払を怠る可能性が認められる場合は、義務者に担保の提供を命じたり、一定の要件を満たせば、義務者名義の州内の財産を差し押さえることもできます。
さらに、ニューヨーク州法上、養育費の不払いは軽犯罪に該当するとされ、刑事罰を科されることもあります。
このように、裁判所が関与して養育費の支払を確保するための多様な手段が整備されています。
⑵ 行政による支払確保の手段
ニューヨーク州は、行政上の仕組みとしても、養育費の支払いを怠っている者に対して支払を強制する手段を整備しています。
具体的には、税金の還付金や州が運営する宝くじに当選した場合の当選金との相殺、信用機関への情報提供等が挙げられます。
また、ニューヨーク州独自の制度ではありませんが、義務者が所在不明の場合、権利者は社会保障庁、国防総省、国立人事記録センター、各州の雇用保障局等が保有するあらゆる情報にアクセスし、義務者の所在を調査することができます。また、義務者がアメリカ市民であって養育費の不払額が2500ドルを超えた場合、連邦政府は発給済みのパスポートの停止や更新を拒絶するという措置も可能とされています。
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