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DVがある場合でも共同親権になる?拒否できるケースを解説

DVがある場合でも共同親権になる?拒否できるケースを解説

【この記事の要点】
・法的例外規定:DVや虐待のおそれがある場合、裁判所は必ず「単独親権」を定めなければならない(改正民法第819条第7項)。
・モラハラの扱い:身体的暴力がなくても、精神的支配により対等な協議が困難な場合は、共同親権は認められない傾向にある。
・不当な取引の拒否:「共同親権にしないなら離婚しない」「養育費を払わない」といった脅しには応じず、法的手続きで解決すべきである。

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「DVでも共同親権なのか?」という誤解を解く

「離婚後もDV加害者とも関わり続けなければならないのか」「離婚後も逃げられなくなるのではないか」。 共同親権のニュースを見て、このような恐怖を感じている方は少なくありません。しかし、改正法は、DVや虐待のケースを共同親権の対象から明確に除外しています。

法律は、無理を強いるわけではありません。DVや虐待がある場合には、共同親権ではなく単独親権となります。「子どもの安全」と「被害親の安全」を優先するように設計されており、共同親権を通じたDVや虐待が継続しないように配慮しています。この記事では、DVやモラハラがある場合の法的ルールと、身を守るための対処法を解説します。

2026年法改正の全体像や他の変更点については、以下のまとめ記事で詳しく解説しています。
👉【2026年法改正】共同親権で何が変わる?メリット・デメリットから手続きまで完全解説

無理に共同親権を選んだ場合に起こりうる生活上のリスクについては、こちらで解説しています。
👉共同親権のデメリットとは?2026年法改正で注意すべきポイント

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単独親権となる法的要件(改正民法819条7項)

改正民法では、裁判所が親権者を定める際、以下の事情がある場合には、父母の一方を親権者と定めなければならない(=共同親権にしてはならない)と明記されています。

子への虐待のおそれ

「父又は母が、子の心身に害悪を及ぼすおそれがあるとき」は、単独親権となります。 直接的な暴力だけでなく、ネグレクト(育児放棄)や、子どもの前で配偶者に暴力を振るう「面前DV」も、心理的虐待としてこれに含まれます。

配偶者への暴力(DV)や共同で親権行使困難な事情(高葛藤事案)

裁判所は、「父母の一方が他の一方から身体に対する暴力その他の心身に有害な影響を及ぼす言動」の有無(つまりは、DVの有無)や「子の監護に関する事項について父母が協議することが困難である」事情なども考慮したうえで、単独親権とするかを判断します。

 ポイントは、「配偶者へのDVのおそれ」と「協議することが困難」という部分です。DVがある場合には、単独親権と判断される可能性が高いでしょう。また、暴力の恐怖で相手の言いなりにならざるを得ない関係では、共同親権の前提である「話し合い」が機能せず、協議することが困難という事情に該当すると考えられます。

モラハラ(精神的暴力)は考慮されるか?

殴る蹴るなどの身体的暴力がない、いわゆる「モラルハラスメント(モラハラ)」の場合も、共同親権を拒否できるのでしょうか。

精神的支配も「暴力等」に含まれる

「暴力等」には、身体的なものだけでなく、心身に有害な影響を及ぼす言動(精神的暴力)も含まれますし、条文上も「その他の心身に有害な影響を及ぼす言動」と明記されています。 大声で怒鳴る、人格を否定する、無視する、経済的に締め付けるといった行為により、被害者が萎縮して意見が言えない状態であれば、精神的なDVとして単独親権が選択される可能性が高いです。

証拠の確保が重要

ただし、モラハラは身体的DVと違って傷跡が残らないため、裁判所に認めてもらうには証拠が重要になります。

  • 暴言の録音データ、LINEの履歴
  • 日記(詳細な出来事と、その時の恐怖感の記録)
  • 心療内科の診断書
  • 配偶者暴力相談支援センターや警察への相談実績

「ただ性格が合わないだけ」と判断されないよう、客観的な記録を残しておくことが身を守ります。

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安全を確保するための「親子交流」の考え方

DVやモラハラがある場合、親権だけでなく、離婚後の面会交流も大きな不安材料です。 しかし、ここでも「子の安全」が優先されます。 DV事案における面会交流の制限や、第三者機関の利用についてはこちらをご覧ください。

👉 [共同親権になると親子交流は必須?よくある誤解と正しい考え方]

「共同親権を条件に離婚する」と言われたら

DVやモラハラの加害者は、離婚を切り出された際、「共同親権にするなら離婚してやる」「親権をよこさないなら養育費は払わない」といった取引を持ちかけてくることがあります。

しかし、絶対にこの条件を飲んではいけません。 早く逃げたい、早く離婚したい一心で共同親権に合意してしまうと、離婚後も支配から抜け出せなくなる可能性が高まります。そして、共同親権から単独親権に変更(親権者の変更)する手続のハードルも高くなりますし、変更できたとしても、労力や時間がかかります。

一人で抱え込まず、弁護士を頼ってください

DVやモラハラの事案では、当事者同士での話し合い自体が困難であることが多いでしょうし、話し合いでの解決も困難と思われます。 弁護士が間に入ることで、相手からの直接の連絡を遮断し、あなたの身の安全を確保しながら、適切な離婚条件(単独親権、接近禁止命令の申立てなど)を勝ち取るよう手続きを進めるのが良いと考えられます。

「証拠がないから無理かも」「報復が怖い」と諦める前に、まずは一度お話を聞かせてください。あなたの安全を第一に考えた解決策を一緒に考えます。

秘密厳守・女性弁護士の指名も可能です。まずは安全な場所からご連絡ください。

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あわせて読みたい

👉 [共同親権のデメリットとは?2026年法改正で注意すべきポイントを弁護士が解説]

👉 [共同親権になると親子交流は必須?よくある誤解と正しい考え方]

👉 [共同親権の手続き完全ガイド|離婚時に必要な流れを弁護士が解説]

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