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モラハラ夫に離婚を切り出すのが怖いときの考え方
勇気を振り絞って自分で離婚の話をしてみるというのも良いかもしれません。モラハラ夫だと思っていても、離婚を切り出した途端、急にしおらしくなるかもしれませんし、あっさりと離婚を受け入れるということもあるかもしれません。また、離婚の実務上も、夫婦間で一切協議をせずに弁護士が代理人として離婚の話をすると、他方配偶者から、「本人からは一切離婚の話を聞いていない。本人と話をさせてほしい。」といった話が出てくることがよくあります。離婚の話が唐突でないことは、離婚を切り出される側にとっても重要な話であり、離婚に納得するための一つの要素なのかもしれません。
他方で、モラハラ夫が離婚したいと言ってくるパターンもあります。モラハラ夫は、基本的に他責です。妻が悪い、妻が原因で夫婦関係が悪化したと思っているため、離婚できて当然だと思っている節があります。そのため、妻が離婚に応じないと答えると、ひどく感情的になって生活費の支払を減らしたり、ひどいときには全く生活費を払わなくなったりします。
丸の内ソレイユ(東京・首都圏にて離婚相談に強い弁護士)では、モラハラ夫との離婚についてのご相談も承っております。
モラハラ夫が離婚を嫌がる理由
モラハラ夫の特徴として、家庭内では支配欲が強く、妻を自身の言いなりにさせるために経済的コントロールを及ぼすことが挙げられます。このような夫は、結局のところ他者と自身を比べて優位に立ちたいとか、社会における立ち位置を良くしたいと思っていたりするので、世間体を気にする傾向があります。
そのため、妻が夫に離婚を切り出してきた場合、夫は、自身が離婚に応じることにより、社会的に「離婚された夫」「まともに家族とコミュニケーションも取れない男」「何かしらの欠陥がある人間」と思われるのではないかと恐れてこれを拒否する傾向があるのです。
自分から切り出すのが怖い場合の対処法
既に述べたとおり、モラハラ夫は支配の対象である妻が離婚を切り出すと、感情的になったり、生活費を止める等の対応をすることが多いです。しかし、このような男性は、既に述べたとおり世間体を気にしますので、第三者に対しては常識人ぶったりします。そこで、第三者である弁護士を通して離婚したいと伝えると、意外にもすんなり離婚には応じることが多いのです。
感情的に対話しないための準備
仮に、第三者を介さずに自分でモラハラ夫に話をする場合、夫の許可を取って録音をしたり、自分が逐一メモを取る等、感情的にならないように気を付ける必要があります。
モラハラ夫とあっさり離婚するための3つのステップ
① モラハラの証拠を残す(録音・LINE・診断書・日記など)
かつて、離婚訴訟で夫のモラハラ(苛烈な暴言)の録音を提出し、それだけで夫が有責配偶者であると認定された事案がありました。その件では、夫が離婚を求めていましたが、有責配偶者からの離婚請求であるということで、夫の訴えは一つも認められませんでした。
また、夫が妻に送った酷い暴言を内容とするLINEが存在する事案では、夫もそれを自覚しており、訴訟や尋問手続を回避しようとする傾向があります。
まずは録音やLINE、メール等の客観的な証拠が重要です。診断書や日記は客観的な証拠を補完するためのものとみるのが適切でしょう。重要なのは、証拠を残すことにより、仮に訴訟になったら夫にとっても不利益であると説明できる点です。つまり、仮に調停、訴訟と手続を進めていくことによって、夫の悪行がどんどん客観的に明らかになっていき、最後は公開法廷で尋問手続が待っているわけです。夫に対し、早期に話合いで解決した方が自身にとってのメリットになるのではないかと話すことにより、交渉を有利に運ぶことができるわけです。
② 弁護士を通してやり取りを行う(直接接触を避ける)
率直に申し上げて、調停や訴訟となった場合の説得力ある見通しを伝えられるのは、弁護士だけですから、交渉を有利に運ぶためには弁護士が必要であると言ってよいでしょう。また、実際的にも弁護士が代理人となることにより、夫と直接話す必要がなくなるので、精神的な負担が大幅に軽減されます。
③ 離婚調停・裁判を視野に入れる(第三者を通じて解決へ)
また、夫と直接やり取りをしたくない場合、調停手続や訴訟手続に頼るのも一つの方法でしょう。ただ、これらの手続にはそれぞれ提出しなければならない書類や、ある程度決まったお作法があるので、ご自身で対応することは困難です。やはり、これらの手続を利用する場合にも、弁護士に依頼した方がよいでしょう。
モラハラ夫と離婚後に起こりやすいトラブルと注意点
モラハラ夫と離婚した後のリスクは、再接触・嫌がらせ、子どもを使った干渉、ストーカー化、手続き面での揉め事が中心です。離婚しても相手がすぐ変わるとは限らず、元妻への執着や連絡の継続が起こることがあります 。場合によっては、元夫に対する慰謝料請求を検討する必要があります。
離婚後に連絡・干渉してくるケース
離婚後に元夫がLINEや電話、SNS等により不必要に連絡してきた場合、「反応しない」というのも一つの方法です。反応してしまうことにより、元夫が「まだ支配できる」と勘違いするおそれがあるためです。
養育費・慰謝料など金銭トラブルの回避方法
離婚後に元夫が養育費を支払わなくなったり、約束した慰謝料や財産分与金を支払わないことがあります。そのため、最低でも離婚協議書を作成し、後に元夫が約束したお金を払わなくなった場合に裁判所の判断を仰ぎやすい状態にしておく必要があります。
また、養育費のような長期的・定期的な支払が必要な約束については、できる限り公正証書にしておくことにより、裁判所の判断を得なくても強制執行ができるようにしておいた方がよいです。
離婚後の夫の心理と「支配の継続」
モラハラ夫が離婚後も元妻を支配しようとする理由は、主に次のとおりです。
支配を失いたくない
これまで相手をコントロールできていた感覚がなくなり、その穴埋めとして連絡を続けます 。
喪失感が強い
日常の依存先が消え、あなたを通じて安心を取り戻そうとします 。
怒りと復讐心
離婚を「捨てられた」と受け取り、言い返したい、困らせたい気持ちで接触します 。
承認欲求と体面の維持
自分が悪者だと認めたくなくて、「誤解だ」「話し合いたい」と正当化してきます 。
モラハラ夫との離婚を後悔しないためにやっておくべき準備
モラハラ夫と離婚できたとしても経済力がないと生活水準が落ちてしまい、後悔することになりかねません。
元夫の経済力に頼っていてはいつまでも支配されたままになってしまうので、離婚後の生活を見据えて相応の収入を得られるように準備する必要があります。
相応の収入を得られるようになるまでに少し時間がかかりますので、その間は親族からの支援を受けるか、あるいは自身の預金を取り崩すことになるため、ある程度の貯えは必要です。
また、育児が必要な方については、両親や親せき、兄弟等の親族と同居するか、あるいは近くに住むことにより、いざという時に子の監護補助をしてもらえる場所に住むことも有効です。
離婚後の生活費・住まいの確保
離婚後の生活については、次のような制度を利用することが考えられます。
住居確保給付金
収入減少などで家賃支払いが難しい場合、一定要件のもと家賃相当額の補助を受けられます 。
生活困窮者自立支援
自治体の自立相談支援機関で、住まい・生活再建の相談ができます 。
子どもの安全と心理ケア
また、離婚後、元夫が子を連れ去ってしまったり、子と会えないからといって養育費を支払わなくなってしまうこともあります。子どもの安全や心理的なケアの観点からみても、このような状況を避けたいところです。
離婚の際には、子をどちらが(あるいは共同で)監護するのか、一方が監護する場合に他方がどのように面会交流をするのかについて、予め話し合って決めておくことが必要です。
法的支援・専門機関への相談
モラハラ夫に困っている方は、次の機関に相談することで解決することがほとんどです。
法テラス(日本司法支援センター)
離婚・親権・養育費などの相談先の案内が可能です。具体的な手続や進め方を知りたいものの、経済的に不安が強い場合に利用されます。資力等の要件を満たせば無料相談や費用立替えをしてもらえます。
配偶者暴力相談支援センター等
精神的暴力を含むDV相談を受け付けており、相談は無料で秘密厳守です 。今すぐ安全確保や避難の相談が必要なら、配偶者暴力相談支援センターやDV相談窓口への問合せが適切です。
「DV相談ナビ #8008」に問い合わせると最寄りの配偶者暴力相談支援センターにつながります 。
参考:内閣府 配偶者暴力相談支援センター 配偶者からの暴力全般に関する相談窓口
また、「DV相談プラス」(内閣府の無料相談窓口)では、電話だけでなくメールやチャット相談が可能です。
・弁護士会の法律相談センターや離婚に強い弁護士の所属する法律事務所
相手が話し合いに応じない、別居や調停を見据える、証拠整理をしたい等、具体的な解決策を知りたい方に利用されます。
モラハラが理由で離婚を決意しわずか半年で解決した事例
モラハラを理由に離婚を決意した40代専業主婦の妻が、わずか半年という短期間で離婚を成立させた事例です。
婚姻期間は約18年に及び、子どももいる中で、依頼者は精神的負担の大きい状況から一刻も早く解放されたいと考えていました。
当事務所では、夫に代理人がいない状況で協議を進め、養育費および子どもの教育費を含めたトータルの給付金額について交渉しました。
夫は当初から、裁判になった場合の想定結論と比べても妻に有利な条件を提示していましたが、依頼者はさらなる条件改善を希望していました。
そこで、協議がまとまらなかった場合の手続きの流れや見通しを丁寧に説明し、提示条件の有利性を理解してもらったうえで合意に至りました。
合意後は公正証書を作成し、有利な条件を確保したまま、早期解決を実現しました。
まとめ|モラハラ夫とは冷静に距離を取り、弁護士を通じてあっさり離婚を
モラハラ夫が怖くてなかなか離婚が切り出せない方でも、しっかり準備をして行動に移すことで道は拓けます。安心した状態で話を進めるためには、弁護士への依頼が効果的です。
どのように離婚をするのかは、夫婦それぞれです。離婚には、必ずしも正解というものはありません。
モラハラ夫に離婚を切り出すのが怖い、到底、自分では話ができないという方は、精神的な負担を軽減するために、弁護士に依頼することを検討してもらっても良いでしょう。
丸の内ソレイユ法律事務所では離婚を切り出す前のお客様も多くいらっしゃいます。
弊所では離婚後の生活設計のお話も含めましてアドバイスをさせて頂いております。
弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所ではモラハラによる離婚を検討中の方へ向けた無料相談を受け付けております。
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